
ご家庭にあるいらないものの不用品回収を依頼したい人に向け、不用品回収の料金や回収できる・できないもの、悪徳業者によるトラブル事例をまとめました。
不用品回収の料金
不用品回収サービスを利用するにあたって、どのくらい費用が掛かるか気になりませんか?ここでは不用品回収の料金相場について詳しく見ていきます。またもしキャンセルした場合、費用が発生するのかどうかについても解説します。
不用品回収の料金相場は3000~5000円
不用品の回収業者にいらないものの処分をお願いした場合、料金は内訳として基本料金+個別料金+オプション料金です。
基本料金については大体3000~5000円といったところが相場です。個別料金とは、どのようなアイテムの回収を依頼するかによって変わります。
回収料金の統一した基準はなく、業者がそれぞれ独自で体系を決めています。このため、けっこう金額もまちまちですが一般的にアイテム別のおおよその料金相場は以下のような感じになるとイメージしておきましょう。
処分するアイテム | 料金 |
テレビ | 4000円~6000円 |
洗濯機 | 5000円~8000円 |
冷蔵庫 | 5000円~10000円 |
エアコン | 3000円~8000円 |
ベッド(本体) | 3000円~6000円 |
マットレス | 2000円~5000円 |
ソファ | 2000円~5000円 |
テーブル | 2000円~5000円 |
タンス | 3000円~8000円 |
不用品回収業者ではただいらないものを処分するだけでなく、各種サービスも提供しています。もしこちらを希望する場合、オプション料金が追加されます。これらをトータルすると、ほとんどのアイテムの相場は1~2万円くらいと考えましょう。
不用品回収のキャンセルへの対応は業者による
不用品回収の依頼をして、後日引き取りに来てもらう前にキャンセルを希望する人もいるでしょう。キャンセルの対応は業者によってまちまちです。
基本無料というところもあれば、当日全額・前日費用の50%・前々日費用の10%と決めている業者も見られます。無料のところでも当日キャンセルの場合、人件費や機材費用などは請求される可能性があります。
前日以前のように前もってキャンセルした場合、費用は掛からないという業者は多いです。もし回収を依頼したけれども後日その必要がなくなった場合、できるだけ速やかに連絡することです。
キャンセル料金に関するシステムは、業者のホームページに掲載されているはずです。Webサイトを確認、もし見当たらなければ、電話などで申し込んだ際に確認をとっておきましょう。
軽トラ積み放題・定額パックはお得
不用品回収業者の中には軽トラック積み放題サービスを実施しているところもあります。いわゆる定額コースのことです。このサービス、メリットデメリット両面あります。まとめると以下のようになります。
メリット | デメリット |
・料金がわかりやすい
・追加料金がない ・分別や袋詰めなどすべてお任せ |
・スペースが余った場合もったいない
・大量に追加の不良品が発生した場合、トラックの変更が難しい |
もしスペースが余ってしまった場合、損をしてしまうリスクはあります。しかし料金が一律で、しかもトラックの入る分なら後で不良品を追加してもプラスのコストもかからないのでお得に感じる人は多いでしょう。
不用品回収はなんでも回収できる?
不用品回収は多種多様なジャンルの品目を処分してくれます。しかし何でもかんでも回収できるわけではないです。そこでここでは不用品回収できないものとできた場合でも依頼するにあたって注意すべき点について、詳しく見ていきます。
単品・少量でも回収は可能
不用品回収業者では単品や少量の荷物でも回収対応しています。一人では動かせない大きなものはもちろんのこと、携帯できるような小物単品でも対応してくれるところが多いです。ただしどのくらい費用が掛かるのか、前もって確認しましょう。
不用品回収の費用ですが、単品の価格と回収作業費を合わせて設定されていることが多いからです。回収料金は、対象のものの大きさや重さ、種類によって決められます。
もし単品や少量の不用品回収をお願いする場合、「単品(少量)の回収をお願いしたいのですが」という旨を伝えることです。そのうえで見積もり料金を出してもらって、納得できる金額であればそこで初めて正式依頼することです。
家具・家電・小物は回収できる
不用品回収業者は一般家庭や企業から出る不用品はほぼ何でも回収してくれます。家電や家具、小物のようなアイテムでも対応しているところが多いです。
ただし品目によっては依頼するにあたって注意すべきものもあります。その注意点についてアイテム別にまとめてみました。
たとえば、カメラの処分は小型家電リサイクル法が関係するケースもあるので大変です。
項目 | 可否 | 注意点 |
テーブル | 可 | |
ソファ | 可 | |
タンス | 可 | 解体して処分する場合、解体費用を別途請求される可能性も |
ベッド・ダブルベッド・マットレス | 可 | 解体して処分する場合、解体費用を別途請求される可能性も |
学習机 | 可 | |
本棚 | 可 | |
ガスコンロ | 可 | 自分で取り外す場合ガスの元栓が締まっているのを確認してから |
テレビ | 可 | |
冷蔵庫 | 可 | |
電子レンジ | 可 | |
パソコン・プリンター | 可 | パソコンに入っているデータの消去には対応してもらえない可能性があるため、自分で処理するのがベター |
バイク | 可 | |
自転車 | 可 | 防犯登録している人は抹消手続きを進めておくと個人情報保護できる |
ぬいぐるみ | 可 | |
洋服 | 可 | |
ライター | 可 | 業者によっては回収負荷のところも |
ガスボンベ | 可 | ボンベに穴をあけてガス抜きはせずに回収業者に出すこと
業者によっては回収負荷のところも |
ピアノ・楽器 | 可 | |
雑誌 | 可 | |
ビデオテープ | 可 | ホームビデオなど個人情報の撮影されたものはテープを切っておくのがおすすめ |
ダンボール | 可 |
不用品回収できないものもいくつかある
不用品回収サービスは何でも処分できるわけではないです。業者によって回収対象の範囲は異なりますが、一般的に以下のようなものは依頼しても断られる可能性が高いです。
・著作権や肖像権など他人の権利にかかわる商品
・株券や証書のような金融商品
・盗品
・動物の死骸や生ごみ
これ以外にも業者によっては引き取りを拒否されることもあるかもしれません。この場合、ほかの業者にも相談してみることです。Aという業者で引き取りを断られても、Bという業者なら回収してもらえるケースも十分考えられます。
特にライターやガスボンベのような火器にかかわる品目は処分できるところとできないところがあります。このようなものの処分に関しては注意しましょう。
不用品回収の違法性
不用品回収を利用するにあたって、法律上問題はないのかという点が気になる方もいるでしょう。そこでここでは不用品回収と法律の関連性についてみていきます。場合によっては違法な業者もありますから、見極めが大事です。
不用品回収の法律である廃棄物処理法
不用品回収にかかわる法律として、廃棄物処理法があります。適性に廃棄物を処理することで生活環境の向上を図ることが目的の法律です。処分するにあたって許可が必要である、みだりに廃棄物を捨てないなどのルールが制定されています。
不用品回収を取り巻く法律
廃棄物処理法は平成29年に改正されました。家電やOA機器のスクラップする際には、使用終了している・収集されている・原材料が一部価値を有する・人体に被害の出る可能性のあるものは対象外とするものです。スクラップの基準が厳しくなったわけです。
参考サイト:一般社団法人日本リサイクル業IT支援協会リユース・リサイクル情報局
廃棄物処理法
不用品回収業を営むにあたって注意すべき法律に廃棄物処理法があります。廃棄物処理法にはいくつか重要なポイントが記載されています。
まずは廃棄物の回収を行うにあたって、許可が必要な点です。もし許可を受けていない業者が廃棄物を運び、処理した場合処罰の対象です。
また廃棄物に関する規定も、廃棄物処理法では明記されています。どこから出たゴミかによって変わります。家庭から出たものは一般廃棄物で、事業所から出た語彙は産業廃棄物と定義されます。
一般廃棄物と産業廃棄物の許可は別々です。もし産業廃棄物の許可しか受けていない業者が家庭の不用品を引き取った場合、無許可営業に当たります。
参考サイト:環境省|廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法)
家電&小型家電リサイクル法
家電&小型家電リサイクル法とは小型を含めた家電の処分の方法について規定された法律のことです。この法律制定前までは、小型家電の大半は廃棄物として処分されてきました。
しかし小型家電の中には、鉄やアルミ、銅、レアメタルなど価値のある金属が含まれています。年間使用済みで処分される小型家電は65万トンあり、その中の28万トンは有用な金属といわれています。
このため、「都市鉱山問題」としてメディアなどに取り上げられるようになりました。上で紹介した有用金属をリユースすれば、約844億円分の価値があると推測されています。このため、小型家電を回収する際適正な管理の下でリサイクルする必要があります。
参考サイト:環境省|小型家電リサイクル法 ~法律の概要・関係法令~
不用品回収業に必要な資格・認可
家庭で生じた廃棄物を回収するためには、一般廃棄物処理業の許可を受けていなければなりません。家庭のごみを回収するとしている業者の中には、産業廃棄物の許可しか受けていないケースも見られます。
産業廃棄物処理業許可は、工場や企業で生じた廃棄物の処理が許可されているにすぎません。また古物商許可を受けている業者が不用品回収を行っている場合もあります。こちらの許可もあくまで中古品の売買が認められているだけです。
このような許可しか受けていない業者が家庭ごみを引き取った場合、無許可営業に該当します。違法行為になりますから、チラシやホームページに一般廃棄物処理業許可を受けているかどうか確認のうえ、依頼することです。
参考サイト:環境省|「無許可」の回収業者を利用しないでください
不用品の無料回収と称する悪徳業者の被害
不用品の無料回収の中には悪徳業者も一部見られます。こちらを利用したがために、トラブルに巻き込まれる事例もいくつか見られます。
その中でもしばしば消費者センターなどに報告されているのが、無料と謳っているのに高額請求されたというものです。追加料金が必要などと言葉巧みに高額費用を請求するわけです。
一般的な不用品回収サービスであれば、見積金額と実際の請求金額が違うということは考えられないです。そこで実際に依頼する前に、見積書を提出してもらうようにお願いすることです。
また事後でトラブルにならないためには、領収書をもらっておくことです。領収書があれば、料金を支払った支払っていないなどのトラブルに巻き込まれるような心配もなくなります。
電話勧誘の不用品回収トラブル
不用品回収トラブルの事例の中で多いのは、電話勧誘があったというものです。「無料で不用品を回収します」といってきたのでお願いしたところ、高額請求されてしまうといったパターンです。
優良な不用品回収業者は、自分たちから電話勧誘することはまずないです。電話などで申し込んでから、スタッフが現場にやってきて見積もりし、料金に納得してもらえば初めて作業に取り掛かるという流れのところがほとんどです。
電話で「不用品引き取ります」という勧誘があった場合、まず悪徳業者と見たほうがいいです。中には「押し買い」といって、価値のありそうなものを安く買い叩くような手口も報告されていますから注意しましょう。
うるさい業者や違法業者は通報
大音量のスピーカーで「不用品を無料で回収します」とアナウンスしながら巡回しているトラックや電話によるしつこい勧誘を受けた場合には、警察や国民生活センターなどに通報することです。この時、できるだけ詳しい情報を伝えましょう。
具体的にどのような被害を受けているか、皆さんの住んでいる場所、問題の業者の車の車種やナンバーなどを伝えましょう。電話による通報以外にも、SNSを使って情報提供する方法もあります。
すると不用品回収業界の健全化のために活動している不用品回収健全化指導員が、見回りなどを強化します。このように悪徳業者を見つけた場合には、関係各所に速やかに通報するのが有効です。
参考サイト:一般社団法人遺品整理士認定協会|通報システム
不用品回収のトラブル事例
不用品回収のトラブルの中でも無料といっていたのに有料だったという事例とともに多いのが、不適正に廃棄物を処理したケースです。例えば回収をお願いしたところ、近くの道端に放置されていたという相談事例がしばしば報告されています。
このような不法投棄は問題になっています。どこかの空き地や山に捨てて、そのまま放置する事例が見られます。
また廃棄された家電の不適正処理もトラブルの元です。やり方を誤ると有害物質が放出され、環境面でマイナスです。そのほかには発火して大規模火災に発展する可能性もあります。
このような問題に間接的に廃棄を依頼した消費者が巻き込まれる可能性も考えられます。悪徳業者かどうかの見極めが求められます。
参考サイト:独立行政法人国民生活センター|廃品回収業者とのトラブルに注意!
不用品回収のよくある質問
初めて不用品回収を利用するにあたって、心配なことがあるという人はいませんか?そこでここでは、不用品回収についてよくある質問についていくつかピックアップしてみます。ごみ屋敷や遺品整理などの部屋の回収をお願いできるかなど、気になる点についてまとめました。
引っ越し時の不用品回収はできる?
可能です。引っ越し時に大量の不用品が発生した場合でも、回収対象のものなら引き取ってくれます。
ただし引っ越しシーズン時には、このような案件依頼がたくさん業者には持ち込まれます。このため、希望の日時には対応できない場合もあるかもしれません。
年度末などは引っ越しの件数が全国的に増えます。もしこの時期に引っ越しを検討し、不用品回収サービスを利用しようと計画しているのなら、早めに業者に連絡しておくのがおすすめです。
まとまった不用品の回収はもちろんのこと、単品の処分など幅広く対応している業者が多いです。まずは業者に電話で問い合わせて、おおよその費用について確認してみるといいでしょう。
汚部屋・ゴミ屋敷の片付けはできる?
可能です。少量はもちろんのこと、お客さんの背丈以上にまでゴミが積み重なった状態でも対応してくれる不用品回収業者もあります。
お客さんの中には「これとこれは残してほしい」という希望もあるでしょう。そのような要望を伝えれば、残してほしい品目を除き不用品の処分を進めてくれます。
ただしゴミ屋敷や汚部屋の場合、ゴミの中で害虫などが発生している可能性も考えられます。また汚れが床や壁などにこびりついているかもしれません。
もしこのような害虫駆除や掃除を本格的に行いたければ、ハウスクリーニングの利用も検討したほうがいいです。不用品回収業者の中には、このようなハウスクリーニングサービスも行っているところもありますから依頼前に問い合わせしておくといいでしょう。
不用品を返品されることはある?
そのような事態も想定できます。これは不用品業者との契約内容によりけりです。
もし売り物にならない不用品を返品することが可能といった内容が記載されていれば、返品されても文句は言えません。契約的な取り決めがあると、法的には問題ないというのが大半の専門家の解釈です。
もし心配であれば、不用品回収業者のホームページなどで対応を確認することです。どこを見ても記載がなければ、電話などで問い合わせしておくことです。
きちんとした業者であれば、事前に不用品の返品に関する説明があるはずです。返品の可能性もあると頭に入れて、どの業者に作業の依頼をするか考えましょう。
参考サイト:一般社団法人日本リサイクル業IT支援協会|「売り物にならない回収品」について、公的機関の見解編
店舗・法人でも不用品回収はできる?
可能です。オフィスやショップの中で発生したごみの処分に困っているのなら、不用品回収業者に連絡することです。
ただし家庭ごみとは違って、産業廃棄物処理業の認可を受けているところに依頼することです。家庭ごみは一般廃棄物処理業の許可を受けているのが条件で、必要な資格が異なります。
法人や店舗の不用品回収業者の中で気を付けるべきは、機密書類などの対応です。適切な処理をしていないと、会社の重要な情報や取引先データなどが流出してしまう恐れがあります。
機密書類は溶解処理して廃棄しているところ、パソコンのハードディスクは物理的に破壊してくれるところであれば、情報流出の懸念も低くなります。重要情報の処理について、依頼前に確認をしておくべきです。
遺品整理は依頼できる?
可能です。少量の荷物からゴミ屋敷化しているような大量の不用品まで回収に対応しています。
エアコンの設置されている部屋でも、業者のスタッフが取り外してくれます。そのうえでエアコンの回収を実施しています。
実家が遠方のためなどで、作業中立ち会えないという人もいるでしょう。そのような場合でも委任状を送付してもらえば、立会なしでも依頼可能です。
遺品や形見について親族に分けたいという人もいるでしょう。そのような場合でもスタッフに伝えてくれれば、こちらは処分の対象外にし、梱包の上で遺族に送付してくれます。生前相談などにも対応しています。もし不安であれば、前もって相談することも可能です